研究課題/領域番号 |
21656115
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造工学・地震工学・維持管理工学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
宮本 文穂 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (10093535)
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研究分担者 |
水野 裕介 山口大学, 大学院・理工学研究科, 講師 (00396772)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2009年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 下水管網 / 硫化水素 / 劣化予測 / メタ戦略 / 長寿命化 / 環境データ / ヘルスモニタリング / 保全計画 |
研究概要 |
本研究は、容易に日常点検が行えない下水管網に対して、主としてフィンランドの研究者、技術者(VTT国立研究所、他)などの研究協力者(海外)と連携して、硫化水素分解微生物の活用を実現するものである。これと地理情報システム(GIS)など様々な最新IT技術を組合せて、特定のマンホールをモニタリングポイントとし、下水管渠の損傷要因に係る環境データを計測し、メタ戦略による任意管網内の硫化水素ガス発生量を高精度で定量的に予測し、可能な限り早期(予防的)に任意のマンホールを通して効率良く噴霧(注入)する先駆的な広域下水管網の予防保全計画策定支援システムを構築するとともに山口県内の自治体において効果検証を試みるものである。 2年目(最終年)となる平成22年度は、VTT(Finland)と共同で両国での各種システム開発の多くの経験を組み合わせて、下水管網の維持管理支援システムを遠隔モニタリングなどの知識情報処理(メタ戦略)技術の援用によって構築することを試みるとともに、研究成果の適用範囲拡大を検討した。その結果、以下の結果を得た: (1)ITの利用と統合システムの動作確認および機能改良:平成21年度の検討結果に基づいて開発した統合システムの動作確認を目的に、日本、フィンランド両国でそれぞれ実施し、必要に応じて逐次改良を加えた。ここでは、平成21年度に購入したインテリジェントセンサーを組込んだ計測、通信システムの小型化を達成した。このように、両国の関連する先端技術を持ち寄り改良作業の効率化をはかった。 (2)長寿命化支援システムへの統合と実用化のための検証実験の実行:平成21、22年度にわたって開発してきた種々のシステムと既存技術による比較検討を行った。また、開発した統合システムの検証を山口県内の地方自治体の下水管網を対象にして実用化のための各種検証試験を行うとともに、国内外での広報に努めた。このために、日本、フィンランド両国を始め、アジア、アメリカなどでWorkshop開催および国際会議参加によって本システムの考え方の普及をはかった。
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