研究課題/領域番号 |
21656134
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
建築構造・材料
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
畑中 重光 三重大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00183088)
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研究分担者 |
三島 直生 三重大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (30335145)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2009年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 高含浸性強化剤 / 樹脂固形分率 / 小径ドリル式削孔試験 / 粘度 / 引張強度 / 弾性係数 / 含浸深 / 削孔抵抗 |
研究概要 |
本研究では、既存の補修材とは全く異なる設計思想により、コンクリート、石材,煉瓦、木材などの多孔質材料の表層劣化部分の強度を回復し,さらにその後の劣化進行を防止できる高含浸性強化剤を開発することを目的としている。本申請研究では、成分の構成比および添加剤の種類を変化させたウレタン系の高含浸性強化剤を対象とした実験を行うことにより、各種の材料に適用する際の最適な調合設計を行う際の基礎資料を得た。実験の結果からは、樹脂固形分率が小さいほどJIS A硬度および弾性係数が小さく、引張試験における破断時の伸び率が大きくなること、および、セメントペーストや煉瓦などの多孔質材料に対する含浸深さと塗布回数および塗布量などとの相関関係が明らかとなった。また、添加剤の効果に関しては、浸透性等を付与するための添加剤を添加することにより、樹脂硬化体の硬度JIS A硬度および弾性係数が小さくなること、および、同添加剤は水との接触により樹脂硬化体内部から溶脱する特性があることが明らかとなった。また、撥水性を付与するための添加剤を添加することにより、樹脂硬化体の引張強度は高くなり、変形性能も大きくなることが明らかとなった。また、高含浸性強化剤の施工時の品質管理手法として、含浸強化剤の硬化前の粘度測定を試みたが、粘度と含浸深さの間には単純な相関関係はなく、粘度による含浸深さの制御は困難であることが明らかとなった。以上の結果から、被塗布材料の種類、劣化状況、品質改善の必要な範囲および施工方法に応じた、適切な高含浸性強化剤の基礎的な調合設計手法を確立することができた。
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