研究課題/領域番号 |
21656230
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地球・資源システム工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
平島 剛 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (00175556)
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研究分担者 |
笹木 圭子 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30311525)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | マンガン酸化物 / 吸着 / 重金属イオン / レアアース / バイオミネラリゼーション |
研究概要 |
申請者らが単離したマンガン酸化真菌Paraconiothyrium sp.WL-2 strainにより合成されたマンガン生体鉱物それ自身は、低結晶性層状バーネサイトに近い。自然界ではこの生物酸化の過程で、種々の重金属やレアアースを取り込み、バーネサイトに対する単純な吸着ではなく、共沈や共吸着に近い現象が起きている。それにより、単純な吸着以上の重金属取り込み量が得られており、微生物が合成した低結晶性層状バーネサイト中の空隙のサイト数が多く、Mn(III)含有率が低いほど、重金属やレアアースの取り込み量が大きくなることをEXAFS解析より明らかにした。また微生物機能に由来した低結晶性層状バーネサイトを焼成したものからLiイオンシーブを合成することができ、同一合成条件では、微生物機能に由来した低結晶性層状バーネサイトは、化学的に合成されたその他種々のマンガン酸化鉱物と比較しても、効率の高いリチウムイオンシーブを合成する出発物質であることがわかった。これらについては地球化学分野では世界最大規模の国際学会Goldschmidt 2011 (Prague,Czech Republic)にて成果発表を予定している。自然界におけるマンガン堆積環境には原生動物が多数みられ、マンガンを酸化する真菌や細菌との捕食関係が推定される。微生物機能により合成された比較的低結晶性のマンガン酸化物であっても、その結晶性の高い部分にレアアースなどの稀元素は比較的高い含有量を示した。これは、酸化の過程で規則的に取り込む機構が起きていることを示唆している。これらについては、the 25^th International Applied Geochemistry Symposium (Rovaniemi,Finland)にて成果発表を予定している。
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