研究課題/領域番号 |
21657028
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
徳永 文稔 大阪大学, 医学系研究科, 准教授 (00212069)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 蛋白質 / 細胞・組織 / 酵素 / バイオテクノロジー / 生体機能利用 / 生能機能利用 |
研究概要 |
以前に我々は、HOIL-1LとHOIPからなる複合体がこれまで見いだされたユビキチンのLys側鎖を介したイソペプチド結合ではなく、ユビキチンのN末端α-NH_2基を介した全く新しい直鎖状ポリユビキチン鎖を形成することを見いだした(EMBO J,2006)。生理的にHOIL-1L/HOIP複合体は、TNF-α刺激依存的にIκBキナーゼの制御サブユニットであるNEMOを直鎖状ポリユビキチン化することで、NF-κBの活性化を導くことを示した(Nature Cell Biol.2009)。さらに最近我々は、HOIL-1Lと有意な相同性をもつSharpinが、HOIL-1L/HOIPとともに約600kDaの生理的な三者複合体(LUBAC)を形成することを同定した。興味深いことに、cpdmマウスと呼ばれるSharpinの自然変異マウスが報告されており、慢性皮膚炎やバイエル板欠損など免疫系異常の症状を呈する。そこで、cpdmマウス由来の細胞における直鎖状ポリユビキチン鎖形成を明らかにするため、本研究で構築した直鎖状ポリユビキチン鎖検出系を用いた。その結果、cpdmマウス由来の細胞ではTNF-αなど炎症性サイトカイン刺激に伴ってLUBACによって付加されるNEMOの直鎖状ポリユビキチン化が減弱していることが示され、NF-κB活性化の減弱と相関することが明らかになった。これらの成果は、Nature誌に発孝中であり、本研究助成が有効に活かされたと考えている。
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