研究課題/領域番号 |
21657031
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
駒田 雅之 東京工業大学, 大学院・生命理工学研究科, 准教授 (10225568)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2009年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ユビキチン / 脱ユビキチン化酵素 / タンパク質分解 / 分子プローブ / 癌 / 酵素 / 細胞・組織 / シグナル伝達 / タンパク質 |
研究概要 |
脱ユビキチン(Ub)化酵素AMSHは、Lys63結合型ポリUb鎖を選択的に切断する酵素である。我々はこれまでに、AMSHの触媒ドメインの酵素活性欠失変異体がLys63結合型Ub鎖と安定な複合体を形成することを具出している。本研究では、酵素活性を欠失させたAMSHの触媒ドメインをグルタチオンS-トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質として大腸菌に発現させ、グルタチオン・ビーズを用いて精製した。そして、このGST融合タンパク質をLys63結合型Ub鎖を特異的に認識する分子プローブとして利用することができないか、以下の2つの実験により検討した。 1.固定しpermeabilizeしたHeLa細胞をAMSH-GST融合タンパク質とインキュベートし、細胞内のLys63結合型Ub化されたタンパク質と結合させた。未結合のGST融合タンパク質を除いた後、抗GST抗体による免疫染色でLys63結合型Ub化された細胞内タンパク質の局在の同定を試みた。しかし、コントロール細胞と比べて強く染色される細胞内部位を見出すことはできなかった。用いるGST融合タンパク質の濃度やインキュベーションの温度、時間などの条件を細かく検討する必要が示唆された。 2.精製したAMSH-GST融合タンパク質をグルタチオン・ビーズにコンジュゲートし、HeLa細胞のライセートを加えてインキュベートした。ビースを洗浄後、結合タンパク質をSDSで溶出し、電気泳動後、抗Ub抗体でイムノブロッティングした。その結果、Ub化タンパク質のスメアーが検出された。このスメアーは、コントロールのGSTタンパク質によってはプルダウンされなかった。AMSH触媒ドメインはLys63結合型Ub鎖に特異的に結合することから、このドメインがHeLa細胞中でLys63結合型Ub化されたタンパク質をプルダウンできることが示唆された。引き続き、この系をスケールアップして大量のLys63結合型Ub化タンパク質を調製し、プロテオーム解析によりそれらの網羅的同定を試みたい。
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