研究課題/領域番号 |
21657055
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
|
研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
広橋 教貴 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 非常勤講師 (90376997)
|
研究分担者 |
垣内 康孝 お茶の水女子大学, 大学院・人間文化創成科学研究科, 講師 (90396268)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
|
キーワード | 受精 / 先体反応 / 精子 / 開口分泌 / 分子イメージング / 卵丘細胞 / リアルタイムイメージング / トランスジェニックウス / 卵透明帯 |
研究概要 |
ほ乳類受精成立のプロセスは、おもに4つに区分されている。すなわち、(1)精子の卵透明帯への接着、(2)精子先体反応の誘起、(3)透明帯への侵入、(4)卵細胞膜への融合、である。1つの素過程は次の素過程に移行するために必須であると考えられ、従ってこの受精モデルにもとづいて各素過程に機能する精子側、卵側の分子が長年にわたって探索されてきた。しかし、最近の我々が行った観察では上記素過程の順番が違うことを発見した。つまり(1)→(2)ではなく、(2)→(1)であった。今回、(2)の過程を詳細に解析した。最近、先体反応は多段階的な反応と考えられている。そこで先体反応時の精子細胞膜抗原分子の局在変化、先体胞内容物の露出の経時変化を受精のプロセス中で観察を行った。とくに先体反応の遷移状態を特異的に検出する方法を模索した。この遷移状態は細胞膜と先体胞膜との膜融合が小スケールで多発的に起こった「穿孔」状態と考えられる。よって穿孔を通過できる程度の分子サイズで、かつ特異的に先体胞を染める蛍光プローブを探索した。標的とした先体胞内の抗原分子として、ガラクトース含有糖鎖、sp56/ZP3R,CD46などを選びそれらに対して親和性の高いレクチン.(PNA),抗体を蛍光粒子ビーズに結合させ、精子表面を染めた。さらにこの蛍光プローブビーズを顕微受精の系に入れて、精子が卵に接近する際に精子先体反応の膜状態を可視化することを試みた。その結果、多くの精子は卵丘細胞を通過する際にすでにsp56/ZP3Rや先体反応の主要マーカーであるPNA糖鎖抗原を露出していることがわかった。
|