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ドーパミン欠乏症のモデルとしてのカイコ変異体「黄体色致死」に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21658017
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 応用昆虫学
研究機関東京大学

研究代表者

嶋田 透  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (20202111)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2009年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワード致死突然変異 / 神経伝達 / BH4 / 疾患モデル / 行動異常 / セピアプテリン還元酵素 / チロシン酸化酵素
研究概要

カイコの突然変異体「黄体色」(lemon)は、幼虫の皮膚にキサントプテリンが高濃度に蓄積し、全身が黄色く見える突然変異である。私たちは、この突然変異の原因がセピアプテリン還元酵素(Sepiapterin reductase ; SPR)の遺伝子の構造に異常が起きた結果、SPRの酵素活性が低下するためであることを明らかにしてきた。SPRは、チロシン水酸化酵素などの補酵素として使われるテトラヒドロビオブテリン(BH4)を合成する酵素である。ヒトや哺乳類では、SPRが欠損すると、BH4の不足とドーパミンやセロトニンの不足を招き、発達障害や運動障害などの重篤な症状を引き起こす。一方、lem変異体はカイコの発育には目立った異常を示さないため、遺伝的マーカーとして広く使われている。本研究では、農業生物資源研究所との共同研究で、lemホモ個体にSPR遺伝子を強制発現させるトランスジェニックカイコを作出した。その結果、黄体色の形質が消失して正常な白色の体色が現れることが判明した。このレスキューが可能であることは、SPR遺伝子がカイコのトランスジェニック操作におけるマーカー遺伝子として有用であることを示唆している。黄体色形質は2齢から3齢という若齢で判別可能であるので、早期の識別に適している.私たちがすでに原因遺伝子を突き止め、かつトランスジェニック操作で形質をレスキューできることを示したd油(od)や赤蟻(ch)なども、同様に若齢で判別可能であり、実験目的に合わせて多様なマーカーとして利用できる。

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 その他

すべて 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] カイコのゲノム情報と、それを用いた変異体の原因遺伝子のポジショナルクローニング.2010

    • 著者名/発表者名
      ○嶋田透1・大門高明1・孟艶1,3・浦野慶1,4・勝間進1・伴野豊2(1.東大・農・昆虫遺伝、2.九大・農・遺資開研セ、3.現安徽農大・生命、4.現生化学工業)
    • 学会等名
      日本動物学会第81回東京大会シンポジウムS2H「昆虫の脱皮・変態の仕組みはどこまで解明されたか」
    • 発表場所
      東京大学駒場キャンパス(524講義室)
    • 年月日
      2010-09-24
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] カイコの黒蛹(bp)遺伝子のポジショナルクローニング.2010

    • 著者名/発表者名
      ○木内隆史1・桑崎誠剛2・山本公子2・勝間進1・嶋田透1(1東大農・2生物研)
    • 学会等名
      平成22年度日本蚕糸学会第65回東北支部・第66回中部支部・第62回東海支部・第76回関西支部・第66回九州支部合同大会昆虫機能・利用学術講演会
    • 発表場所
      てだこホール(沖縄県浦添市仲間1-9-3)
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.ab.a.u-tokyo.ac.jp/igb/

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

URL: 

公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

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