研究課題/領域番号 |
21658043
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物生産化学・生物有機化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
臼井 健郎 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 准教授 (60281648)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | アクチン / アクチン結合蛋白質 / 相互作用阻害剤 / Chemical Biology |
研究概要 |
昨年に引き続き、我々が見出したアクチン-アクチン結合蛋白質の結合を阻害する薬剤の解析を進めた。これまで結合阻害が見られるアクチン結合蛋白質はプレクチンやスペクトリンなど、アクチン結合ドメインにカルポニンホモロジー(CH)ドメインを有することを見出していた。そこで今年度はまず、CHドメイン以外のアクチン結合ドメインを持った蛋白質とアクチンとの結合を阻害するか検討を行った。その結果、コータクチンやミオシンなどのアクチン結合蛋白質との結合も阻害することが明らかとなった。さらにディファレンシャルスキャニングフルオロメトリーを用いた測定により、薬剤がG-アクチンのみならず、F-アクチンとも直接結合することが明らかとなった。以上の結果から、この薬剤はG-アクチン及びF-アクチンと直接結合し、さまざまなアクチン結合蛋白質との結合を阻害することが明らかとなった。複数のアクチン結合ドメインを有するアクチン結合蛋白質との結合を阻害することから、アクチンと結合することでアクチン構造を大きく変化させている可能性が高くなった。 さらに生合成類縁体を用いた解析より薬剤構造中のエポキサイドは、1)アクチンとの結合には直接関与していないが、共有結合を介して阻害を安定化させること、2)細胞膜透過性に重要なことが、また、水酸基のメチル化(メトキシ基)が活性に重要なことが明らかとなった。現在、共有結合する性質を利用して、アクチン上の結合部位の同定を行っているところである。
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