研究課題/領域番号 |
21658088
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
畜産学・草地学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松井 徹 京都大学, 農学研究科, 教授 (40181680)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | メタロチオネイン / レポーターアッセイ / バイオセンサー / 飼料 / 重金属 / ルシフェラーゼ / 亜鉛 |
研究概要 |
メタロチオネイン(MT)遺伝子発現を簡便に検出できるMT発現系プロモーターレポーターアッセイをバイオセンサーとして応用した飼料中の重金属検出法確立を試みた。昨年度の成果から、重金属に対する反応性が高いことが明らかになったMT-I遺伝子のプロモーター下流にルシフェラーゼ遺伝子の翻訳領域を結合させたレポーター遺伝子(MT-luc)ならびに金属転写因子-1をHepG2細胞で発現させるアッセイ系を用いた。10μM重金属(Cdは1μM)処理では、Zn添加時でのみIn、Hg、Biが検出され、V、Ni、Rb、Sn、PbはZn添加に係わらず検出されなかった。また、Cdと無機AsではZn添加によってLuc活性が著しく増加した。用量反応を検討したところ、Biは1μM、InとHgは10μMで検出された。無機Asは2.5μMで検出されたが、低毒性の有機As(アルセノベタインとジメチルアルシン酸)は10μMで検出された。飼料中重金属の検出にはZn含量(通常は1.5mmol/kg以下)を考慮する必要がある。Znは10μM以上で検出されたので、重金属の検出下限の対Zn検出下限比は、0.1(Bi)、1(In、Hg)となり、飼料に含まれる150μmol/kgのBi、1.5mmol/kgのInとHgがZnの影響を受けずに検出可能であることが推察された。異なる化学形態別のAs測定法に用いられているイナワラからの水による抽出では、総Asの回収率は85%程度であった。Znの干渉を防ぐためにキレックス樹脂によるZnと他の重金属の分別を試みた結果、亜鉛と水銀・カドミウムの分離が可能であった。
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