研究課題/領域番号 |
21658091
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用動物科学
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
松井 基純 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (20374762)
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研究分担者 |
清水 隆 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (90375113)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 180千円)
2011年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | エゾシカ / 避妊ワクチン / 個体数管理 / 受精阻害 / 透明帯 |
研究概要 |
昨年度行った飼育下エゾシカへのブタ透明帯糖蛋白質に基づく合成ペプチド投与試験において透明帯糖蛋白質の種特異性が示唆された。そのため本年度は、透明帯糖蛋白質の種特異性をより詳細に検討することを目的として、エゾシカ卵巣サンプルを材料としてエゾシカの透明帯糖蛋白質の遺伝子をクローニングし、その塩基配列の同定を行った。その結果、同定した領域全体において、ブタにおける配列との相同性は塩基配列で93%、アミノ酸配列で84%であった。そのうち昨年度の投与試験に用いた合成ペプチドの基となった領域においては塩基配列で93%、アミノ酸配列では88%であり、投与試験により示された種特異性の原因になっていることが推察された。また、同定された領域内に、アミノ酸配列のブタとの相同性が50%、牛との相同性が60%となる非常に特異性の高い領域が含まれている事が明らかになった。その後、それら2つの領域の種特異性に関して、それらの領域の蛋白質に対して産生された抗体の、標的抗原への結合能や受精阻害能を含めたより精密な検証を行うため、それぞれのアミノ酸配列に基づき合成ペプチドを作成した。作成した合成ペプチドは今後、実験動物にそれぞれ免疫してポリクローナル抗体を作成し、免疫組織化学や体外受精阻害試験を用いて種特性を検証し、高い種特異性が示された合成ペプチドは、飼育下エゾシカを用いた投与試験に用いる。避妊効果の種特異性はエゾシカ避妊ワクチン開発におけるもっとも重要な課題であり、今回示唆された透明帯糖蛋白質の種特異性は今後避妊ワクチン開発を進めていくにあたっての重要な情報である。
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