研究課題/領域番号 |
21658102
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
木村 享史 北海道大学, 人獣共通感染症リサーチセンター, 准教授 (90261338)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 日本脳炎ウイルス / ラット / 行動異 / 行動異常 |
研究概要 |
日本脳炎ウイルス(JEV)感染ラットの脳内では低レベルのウイルスゲノムRNA複製が持続している。この感染状態に類似したin vitroシステムを確立する目的で、以下の実験を行った。 ラット神経細胞由来株化細胞として、温度感受性SV40T抗原で不死化されたCSM14.1を使用した。JEVの構造蛋白遺伝子を組み込んだ発現プラスミドを作製し、ウエストナイルウイルス(WNV)非構造蛋白遺伝子とEGFP発現カセットを有するWNVレプリコン(ペンシルベニア大学より分与)と共に293T細胞へ導入することにより、上清中に産生されるVLPを回収した。CSM14.1細胞にVLPを感染させた場合、31℃にて維持した細胞では13.6%がGFP陽性を示した。一方、37℃下で72時間培養し神経系分化マーカーが発現した細胞では、VLPの感染により51%がGFP陽性を示し、37℃下での培養によってVLP感染率が低下することが明らかとなった。また、37℃にて培養した細胞では、31℃で維持した細胞と比較して、エンドサイトーシスによるJEV particleの取り込み効率に差異があることが示唆された。従って、レプリコンRNAの導入には31℃にて維持した細胞を使用することが適切であることが確認された。 JEV感染ラットの脳内ではセロトニン産生酵素であるトリプトファン水解酵素(TPH)の遺伝子発現が上昇している。F344ラットのTPHプロモーター配列は不明であるため、ゲノムウォーキングによりTPH1遺伝子上流(転写開始点を+1として-967から+15の領域)をクローニングし、pGL3ベクターに組み込んだ。これにより、Luciferase reporter assayを用いてVLP感染に伴うTPHプロモーター活性の変化を検索することが可能となった。 以上に加え、JEV、WNV感染モデル動物の病理に関して報告を行った。
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