研究課題/領域番号 |
21658109
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
臨床獣医学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大和 修 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80261337)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2010年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | タンデムマス / 動物遺伝 / スクリーニング / 先天代謝異常症 / 動物モデル / マクリーニング |
研究概要 |
1.新生児マススクリーニング項目の対照値の充実 犬、猫、馬、牛、豚について、タンデムマススクリーニング検査の対照値を作成した。対照値は、幼齢動物と成熟動物に分けて作成した。なお、対照値に性差はなかった。 2.ムコ多糖症スクリーニング項目の充実 ムコ多糖症の簡易スクリーニングとして、尿トルイジンブルー反応試験および尿中ムコ多糖のアガロースゲル電気泳動分析を実施可能とした。 3.先天代謝異常症の新規疾患症例の解析 本スクリーニングにより、犬のチロシン血症および犬のメープルシロップ尿症を同定した。後者については、尿のガスクロマトグラフィー・マススペクトルメトリー(GC-MS)検査においてもメープルシロップ尿症の可能性が高いことを確認した。その他、タンデムマス検査で陰性であったが、GC-MS検査で検出できた猫のピリミジン代謝異常症ならびに猫のキサンチン尿症を同定した。さらに、動物園のオオカミにおいてシスチン尿症を同定した。 4.ムコ多糖症の新規疾患症例の解析 ムコ多糖症スクリーニングにより、国内で初めて猫のムコ多糖症症例を同定した。さらに、白血球のライソゾーム酵素活性測定により、VI型の可能性が高いことが推測された。ムコ多糖症VI型の責任遺伝子であるARSB遺伝子配列のシーケンス解析を開始した。 5.本研究により同定された疾患の今後の展開 本研究により、数多くの遺伝病症例が発見・同定され、現在、生化学的、病理学的および分子生物学的に解析が進んでいる。これらの疾患および症例で得られる新知見は、今後、新たな研究テーマを形成して展開されていくと考えられる。
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