研究課題/領域番号 |
21659008
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橋田 充 京都大学, 薬学研究科, 教授 (20135594)
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研究分担者 |
樋口 ゆり子 京都大学, 薬学研究科, 助教 (40402797)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | トランスポゾン / プラスミドDNA / 長期遺伝子発現 / 非ウイルス性キャリア / piggy Bacトランスポゾン / 遺伝子発現長期化 / ゲノムDNAへの組み込み / 哺乳類 / マウス |
研究概要 |
昨年度、哺乳類において目的遺伝子のゲノムへの組込みが可能なプラスミドベクターの構築を目的に、piggy bacトランスポゾン認識配列内に目的遺伝子を有するドナーベクターおよびドナーベクターからの目的遺伝子の切り出しおよびゲノムへの組込みに関与するトランスポザーゼを発現するヘルパーベクターをそれぞれ構築した。本年度は、piggy bacトランスポゾンのアデノウイルやPCR産物によるベクター作成の可能性を検討するため、環状プラスミドDNAを切断またはPCRにより作成した直鎖状および環状のベクターを構築し、ヒト由来細胞HEK293細胞を用いてpiggy bacトランスポゾンによるゲノムへの組み込みにおけるベクターの形状の影響を評価した。その結果、いずれの直鎖状ベクターの場合も環状ベクターと比較するとゲノムへの組込みは極めて低かった。また、遺伝子発現効率が低い事が知られている初代培養系の細胞におけるpiggy bacトランスポゾンによるゲノムへの組込みの確認を目的に、EmGFP発現遺伝子を搭載したドナーベクターを新たに作成し、初代培養細胞間葉系幹細胞を用いてゲノムへの組込みが可能であることを確認した。さらに、ドナープラスミドおよびヘルパープラスミドが同一細胞内で作用する効率の増大により、ゲノムへの組込み可能な細胞数を増加させることを目的に1つのプラスミドにpiggy bacトランスポゾン認識配列内に目的遺伝子を有する配列とトランスポザーゼの配列を同時に有するベクターを作成し、HEK293培養細胞およびマウスにおいて効率よく遺伝子組込みが起こることを確認した。以上、哺乳類においてpiggy bacトランスポゾンにより目的遺伝子のゲノムへの組込みが可能であることを明らかにし、更にpiggy bacトランスポゾンの応用展開を目指したベクター設計に有益な情報を得ることができた。
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