研究課題/領域番号 |
21659037
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医療系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
楠原 洋之 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 准教授 (00302612)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2010年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2009年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | トランスポーター / 異物解毒 / 肝細胞 / エピジェネティクス / DNAメチル化 |
研究概要 |
OATPmRNAが発現していないHepG2細胞において, MBD2のノックダウンにより肝特異的トランスポーターOATP1B3が誘導されることを昨年度明らかにした。DNAメチル化阻害剤5azadCによる処理でも、OATP1B3の発現誘導が観察されるが、この誘導されるOATP1B3遺伝子の塩基配列を確認したところ、正常肝とは異なる転写開始点から転写が行われており、N末領域が異なる変異型のOATP1B3であることを明らかにした。OATP1B3を内因性に発現するPK-8細胞においても、この変異型のOATP1B3であることを確認した。OATP1B3の新規バリアントの転写開始点近傍のCpG sites (TSS-300~+100の範囲、10箇所)について、DNAメチル化状態をbisulfite sequencing法で解析した。HepG2ならびにPK-8では正常肝で見られる転写開始点付近はメチル化されており、特にPK-8ではメチル化パターンと発現との間に乖離が見られた。しかし、改めてバリアントの転写開始点付近のDNAメチル化状態を確認したところ、正常肝では5'領域ならびに転写開始点下流も高度にメチル化されており、HepG2細胞では(-279、-264、+21)の3箇所において、PK-8細胞で観察されるよりもメチル化が有意であり、これらのサイトが発現抑制に関わっていることが示唆された。この変異型OATP1B3の機能については、さらに検討する必要がある。肝臓特異的に発現するOATPに関しては、DNAメチル化によりその発現が制御されていることを明らかにした。
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