研究課題/領域番号 |
21659047
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
中島 裕司 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (80207795)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2009年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 解剖学 / 発生・分化 / 心臓弁 / 組織発生 / 成長 |
研究概要 |
これまでの研究で心臓弁の原基である心内膜床はTGFβとBMPによって誘導されることが明らかにされている。しかし、心内膜床から機能する弁への発生機構や、弁尖の成長機構は不明である。また心臓弁疾患後の弁置換手術後では抗凝固薬の内服や置換弁機能不全のリスクが一生涯存在する。これを回避するためには生きた人工弁の開発が求められる。そこでマイクロアレーを用いて成長期の弁に特異的に発現している遺伝子を検索した。その結果、成長因子X、細胞外マトリックスXが成長期の弁尖に強く発現していることを明らかにした。22年度は成長期にある半月弁の成長点とマトリックスXの胎児期の弁尖の発現について検討した。【結果】細胞周期のS期に発現するPCNA,細胞周期にある細胞に発現するKi67、M期に発現するリン酸化ヒストンH3の免疫染色を行い、成長期の半月弁の成長点を検討した結果、リン酸化ヒストンH3、Ki67、PCNA抗原は半月弁基部の間葉細胞に多く局在していた。一方、弁尖では主に内皮細胞に多く発現していた。また胎児期の半月弁を用いてマトリックスXの局在を検討したところ、半月弁の動脈壁付着部位に局在していた。以上の観察結果から、成長期の半月弁ではマトリックスXは、機械的刺激がかかる領域に発現しており、さらにその領域の間葉細胞で細胞増殖が認められることが判明した。【今後の検討課題】成長期に発現している成長因子Xの局在を明らかにし、成長因子XのマトリックスXに対する発現に対する作用、細胞増殖に対する作用を明らかにする必要がある。
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