研究課題/領域番号 |
21659105
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学(含衛生動物学)
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
油田 正夫 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90293779)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2009年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | マラリア / スポロゾイト / 培養 / ワクチン |
研究概要 |
スポロゾイトはオオシストから放出された直後は肝臓への感染性をほとんど持っていない。蚊の唾液腺に感染することによって初めて感染性を獲得する。感染性の増加は実に1000倍に達すると言われており、したがってこの過程をin vitroで再現することが実用的な培養系確立のための最も重要な課題である。 マラリア原虫の遺伝子はスポロゾイト期を通じて、AP2-Spという転写因子によって誘導される。しかしながらAP2-Spにより制御される遺伝子の中でも唾液腺感染に関連する遺伝子(MAEBLなど)と肝臓感染に関連する遺伝子(SPECT2など)では発現プロファイルは大きく異なる。前者のグループは唾液腺感染前に発現のピークを持ち、後者は唾液腺感染後にピークを持つ。したがってそれらの遺伝子の発現調節にはAP2-Spと協調して働きその作用を調節する別の転写因子(調節因子、co-regulaor)が関与していると考えられる。 我々はこの転写調節因子の候補として新たなAP2 familyの転写因子を見出しAP2-Sp2と命名した。本転写因子はオオシスト期のスポロゾイトで発現され、その遺伝子を破壊した原虫ではスポロゾイトが形成されなかった。DNAマイクロアレイで解析したところ唾液腺感染関与する遺伝子の発現は低下していたが、肝臓感染に関与する遺伝子の発現はほとんど低下していなかった。また人工染色体を用い主要な遺伝子のプロモーター活性に与えるノックアウトの影響を調べたところ、マイクロアレイのデータを支持する結果が得られた。今後この転写因子AP2-Sp2を手掛かりとしてスポロゾイトの遺伝子発現調節機構を解明し、肝臓感染能を持ったスポロゾイトの培養系の確立につなげたい。
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