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医療におけるコモンズ理論を応用した問題解決モデルの構築に向けた研究

研究課題

研究課題/領域番号 21659126
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 医療社会学
研究機関岐阜大学

研究代表者

谷口 泰弘  岐阜大学, 医学系研究科, 助教 (90359737)

研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
600千円 (直接経費: 600千円)
2010年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
2009年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
キーワードコモンズ / 社会的共通資本 / 集団の生命倫理 / 社会的制度資本
研究概要

本研究は、コモンズ理論を応用した医療問題の解決に向けたモデル提示のための基礎研究と位置づけ、生命倫理の視点を取り入れた実践的な医療社会学研究を行うことを目的とした。医療を社会的共通資本と見做し、自律した組織が管理運営を行いながら社会との対話を維持するモデルを具体化する方法を探索することに重点を置いた。研究計画のとおり、平成21年度はフェーズIとして伝統的コモンズの歴史・理論を整理、フェーズIIとして環境等で応用されているグローバルコモンズの検討等を行った。平成22年度は、フェーズIIIとしてコモンズの考え方を医療に応用できるか事例を用いた研究を行い、ブェーズIVでまとめの作業をした。当該年度に得られた成果は次のとおりである。医療に係る社会的共通資本の事例として、がん診療連携拠点病院制度に着目した。がん対策基本法に基づきがん対策の政策が全国規模で展開され、がん診療連携拠点病院は各都道府県および各二次医療圏に整備された。設備に関する達成率は予定を上回りハード面は充実した。しかし、調査により専門的知識と技量を有する医療専門職の確保に苦慮する側面、少額かつ硬直的な財政支援しかなくて研修やキャンサーボードやがん登録などに苦慮している側面が明らかになった。だが、内部の問題を抱えつつも地域のがん患者のアクセスを保障し、効率的な医療資源の配分をかなえるべく地域連携クリティカルパスの作成を模索するなど、限られた資源で最大限の効果を発揮できるように各医療機関が努力していることが判った。がん診療連携拠点病院制度(事例)しかみていないが、十分に地域に根ざした社会的共通資本としての医療機能を備えておりコモンズを形成し機能していると考えられる。しかし、人材も含め医療資源が疲弊・枯渇しないための工夫が必要である。各機関の裁量に任せる柔軟な医療政策の後押しが重要である。

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] がん医療の均てん化に係る政策支援に関する研究-がん診療連携拠点病院の課題から-2011

    • 著者名/発表者名
      谷口泰弘
    • 雑誌名

      社会医療

      巻: 9 ページ: 3-11

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] コモンズの視点からみた医療提供の在り方についての一考察2010

    • 著者名/発表者名
      谷口泰弘
    • 雑誌名

      日本生命倫理学会第22回年次大会プログラム予稿集

      巻: 22回号 ページ: 132-132

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] がん集学的治療体制の整備と拡充に関する研究-生命倫理・社会医学の視点から-2010

    • 著者名/発表者名
      塚田敬義, 谷口泰弘
    • 雑誌名

      がん治療のあゆみ 29

      ページ: 13-19

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [雑誌論文] コモンズとしての医療制度の必要性2009

    • 著者名/発表者名
      谷口泰弘
    • 雑誌名

      社会医療研究 7

      ページ: 5-12

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] コモンズの視点からみた医療提供の在り方についての一考察2010

    • 著者名/発表者名
      谷口泰弘
    • 学会等名
      日本生命倫理学会第22回年次大会
    • 発表場所
      豊明市(藤田保健衛生大)
    • 年月日
      2010-11-21
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] がん医療の均てん化に関する政策支援の在り方についての一考察2010

    • 著者名/発表者名
      谷口泰弘
    • 学会等名
      日本社会医療学会第11回年次大会
    • 発表場所
      延岡市(九州保健福祉大)
    • 年月日
      2010-10-31
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

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