研究課題/領域番号 |
21659164
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公衆衛生学・健康科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
高野 健人 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80126234)
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研究分担者 |
木津喜 雅 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (80431964)
渡辺 雅史 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (90280974)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 社会医学 / 人材育成 / 国際競争力 / サービス貿易 / 医療観光 |
研究概要 |
国境を越えて医療を提供するメディカルツーリズムの展開に着目し、医療需要の多様化、政府や産業界による医療サービス貿易の振興と各国医療の国際競争力についての現状を分析し、医療人材の流動や医療の質の観点から、医療の国際化と公平な供給について検討を行った。 (1)渡航治療と医療観光の現状について質問紙調査を行い、韓国、中国、香港、台湾の21自治体からの回答結果を分析した。16自治体で海外からの患者の治療実績があった。韓国では外国からの患者の受入れが一般的になっており、年間100人以上の治療実績がある自治体が4自治体あった。旅行中の疾病に対する医療の他、年配の富裕層を対象とした美容整形手術やがん検診、外国人低所得労働者に対する医療に力を入れている自治体が認められた。外国人患者の受入れに高い関心を持つ自治体も多く、今後さらに外国人患者の流動が増加する可能性が示唆された。 (2)産油国富裕層のアジア諸国への渡航治療の傾向と支援体制を検証した。国外への渡航治療サービスが国家的に推奨されており、国内の医療の質及び量を相対的に低下させていた。医療費用の負担増大に伴い渡航治療から国内医療の充実への転換にあたり、国内医療におけるマンパワーを海外出身の医療専門職への依存から脱却する方策として、国内医療専門職の育成と登用の体系構築の必要性が明らかになった。 (3)医師の移動と人材の充足について、アジア5カ国の医師159人に質問紙調査を行った。5カ国における対象医師の同級生の国外滞在率は1~11%(中央値)で、滞在地はOECD加盟国であった。医師の流出・流入に対する意見として、肯定する意見が多く、肯定の理由として流出では個人の技能の向上、流入では国内の医療水準の向上が多かった。医師の充足について、特定の専門分野、特に、内科、産科、婦人科、小児科における不足が明らかとなった。
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