研究課題/領域番号 |
21659217
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
淺沼 克彦 順天堂大学, 腎臓内科学講座, 助教 (60449064)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2009年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ポドサイト / デンドリン / アポトーシス / 糸球体硬化 / 蛋白尿 |
研究概要 |
我々は、ポドサイトのスリット膜の裏打ち蛋白である、dendrinの遺伝子配列を用いてYeast two hybrid screeningを行い、dendrinと結合しうる蛋白を同定した。その中で、Yes associated protein 2(YAP2)を選択し、生化学的手法を用い、dendrinがYAP2と結合する蛋白であることを確認した。さらに、dendrinにより誘発される、転写因子AP-1の活性の増加や、アポトーシスシグナルの誘導をYAP2が抑制することを見出した。さらに、その抑制にはDendrinがもつPPXYモチーフとYAP2が持つWWドメインとの結合が関係することがわかった。 我々は、ヒトDendrinを認識する抗体を作製し、ヒト腎生検検体において、ヒトにおいてもDendrinがポドサイトに発現し、糸球体障害を来たす病態においてにポドサイトの核に移行していることを見出してきた。特に、IgA腎症患者の腎生検組織の検討において、Dendrinの核移行は、急性管外性病変と相関していることを示した。さらに、多くの尿中に脱落したポドサイトの核にDendrinは集積していた。また、その尿中ポドサイトはアポトーシスに陥っていることも見出した。 以上の研究成果は、2010年アメリカ腎臓学会にて報告された。 我々は、ポドサイトのスリット膜関連タンパクであるPodocinに注目し、Podocinに対する抗体を作製し、ラットネフローゼモデル、ヒト腎生検組織を用い蛍光免疫組織染色を行い、Podocinの発現量の変化と局在変化と糸球体の組織変化と相関するかを検討中である。
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