研究課題/領域番号 |
21659248
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
感染症内科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
満屋 裕明 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (20136724)
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研究期間 (年度) |
2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2009年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | humanizedマウス / HIVmcherry / AIDS / in vivo imaging / リンパ節腫脹 |
研究概要 |
2009年度本萌芽研究では、HIVの生体内播種と感染拡大のダイナミクスを仔細に検討することを目的とし、ヒトPBMCを移植したhumanized NOD/Scid/Jack3^<-/->マウスに赤色蛍光発光HIVmcherryを感染させたAIDSモデルマウスを用いて、in vivo imaging法、免疫染色法、血中p24抗原量測定法でHIV初感染プロセスを解析した。HIVmcherryを経腹腔的にhumanizedマウスに感染させ、1週から3週まで経時的に観察し、以下の所見が得られた。1、赤色蛍光発光HIVmcherryによる全身性のウイルス血症がAIDSモデルマウスにおいて確立された;2、HIVmcherry感染後2週目ではmCherry蛍光蛋白の産生とシグナルが腹腔リンパ節で確認された;3、非感染コントロール群に比べて感染群で著しいリンパ節腫脹が確認された;4、既感染細胞接種群がウイルス単独接種群よりも高いウイルス血症を起こす。HIVmcherry感染マウスにおいてin vivo imaging法で捕捉されたmCherry蛍光は臓器に関係なくmCherry蛋白を発現するmCherry陽性細胞から発せられている事がp24とmCherryの二重免疫染色で確認され、このmCherry蛋白産生はhCD4^+細胞もしくはhCD4^+hCD68^+細胞にHIVmcherryが感染することで生じることが明らかになった。これらの研究成果はAIDSモデルマウス体内でのHIV伝播を可視化によって検討することがHIV初期感染のプロセス、ならびに所属リンパ節から全身のリンパ臓器へのHIVの伝播と分布のプロフィールやダイナミックスを明らかにしていく上で有用な手法であるあることを示している。このような新知見は論文として執筆中で、更にHIVの生体内播種と感染拡大のダイナミクスの検討条件の最適化を図り、そのようなHIVのダイナミクスが抗HIV治療薬などによってどのように変容するかについて検討する予定である。
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