研究課題/領域番号 |
21659255
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中畑 龍俊 京都大学, iPS細胞研究所, 特定拠点教授 (20110744)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2010年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2009年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | ES細胞 / ヒト / 再生医療 / 幹細胞 / NOGマウス |
研究概要 |
ES細胞やiPS細胞の再生医療への応用を考えた場合、残存する未分化細胞によるテラトーマ形成の評価は重要であり、また、特定の細胞系列に分化方向が限定され、かつ自己複製能を保持した目的とする組織幹細胞だけを誘導する基盤技術の確立とそれら幹細胞をin vivoで評価するモデル動物の開発が急務である。 本研究は、ヒトES細胞やiPS細胞を各種条件下で培養して出現してくる細胞のin vivoでの増殖・分化能を観察することにより、各種ヒト組織幹細胞を評価・同定するシステムを構築することを目的として行われた。 本年度は以下の研究成果が得られた。 1. 従来ES細胞やiPS細胞のテラトーマ形成能の評価はNOD/SCIDマウスの精巣への移植により評価されてきたが、定量性、手技的にさまざまな問題を抱えていた。今回、実験動物中央研究所と共同開発した免疫不全マウスであるNOD/SCID/γcnull (NOG)マウスの皮下にマトリゲルと混ぜて移植する系を確立した。テラトーマの観察が容易で極めて定量性の高い系を構築することができた。 2. ヒトES細胞やiPS細胞から骨格筋に分化させる培養方法を確立した。ヒトES、iPS細胞由来の骨格筋前駆細胞をNOGマウスに移植したところ、ヒト骨格筋の増殖を観察することが可能となった。 3. ヒトES細胞、iPS細胞から各種血液細胞の分化系を構築した。1次造血と2次造血ともES/iPS細胞から出現し、そのパターンはin vivoにおける発生過程を反映すると共に機能的に正常な能力を持った血球として赤血球、好中球、巨核球、単球・マクロファージ、マスト細胞等様々な細胞に分化できることが確認された。また、CFU-Mixをはじめ様々な造血前駆細胞の誘導には成功したが、移植によりNOGマウスの骨髄を長期にわたり置換する能力を持った造血幹細胞の作出には成功していない。
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