• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

RNA干渉を用いた血管内皮細胞インターロイキン発現抑制による敗血症組織傷害の緩和

研究課題

研究課題/領域番号 21659365
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関京都大学

研究代表者

荒井 俊之  京都大学, 医学研究科, 准教授 (80175950)

研究分担者 山下 浩平  京都大学, 医学研究科, 助教 (80402858)
研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2009年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード血管内皮細胞 / LPS / インターロイキン8 / 活性酸素 / siRNA / NADPHオキシダーゼ-1 / 播種性血管内凝固症候 / 組織因子 / 遺伝子導入 / MTTアッセイ / リアルタイムPC / ゲル電気泳動 / ELISA
研究概要

本年度は、正常ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(human umbilical vein endothelial cells, HUVEC)を用いて、敗血症病態形成におけるNADPHオキシダーゼ-1(Nox1)の役割を検討した。
先ずLPS刺激によりHUVECがIL-8ならびに活性酸素(ROS)を産生することを確認した。次にIL-8刺激によりHUVECがROSを産生すること、IL-8誘導ROS産生はLPS誘導ROS産生(2時間以上)に比べ、短時間(1時間以内)であること、IL-8受容体(CXCR1, 2)の中和抗体やIL-8特異的siRNAの前処理によりLPS誘導ROS庫生が部分的に抑制されることを明らかにした。これらの所見から、HUVECにおいて、LPS刺激によるROS産生はIL-8を介することが示唆され,た。また、LPSおよびIL-8誘導ROS産生はNox阻害剤であるDPIの前処理により完全に抑制されることから、両者ともにNox依存性であることが明らかとなった。現在までにNoxは5種類のアイソザイムが知られており(Nox1-5)、HUVECにおけるNoxファミリーのmRNA発現を検討したところ、Nox2, 4は恒常的に発見し、Nox1はLPSやIL-8刺激により誘導されることが明らかとなった。誘導型NoxであるNox1の生体内の役割は不詳な点が多く、敗血症病態への関与は明らかでなかったため、Nox1に焦点を当てて検討を行った。その結果、Nox1特異的siRNAでHUVECを処理したところ、LPS誘導ROS産生は有意に抑制された。
敗血症において、播種性血管内凝固症候群(DIC)は重要な合併症の一つであり、DICの発症には凝固カスケードの最上流に位置する組織因子(tissue factor, TF)の発現が重要な役割を果たす。TF発現はLPS刺激により誘導されるが、ROS消去剤であるNACの前処理によりLPS誘導TFの発現が抑制され、TF発現におけるROSの関与を示した。また、IL-8およびNox1各々の特異的siRNAをHUVECに導入したところ、LPS誘導TF発現が抑制された。以上の所見から、HUVECにおいて、LPS刺激は先ずIL-8産生を誘導し、次いでNox1発現を介してROSを産生し、さらにROSはTFの発現を誘導することが明らかとなった。

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] The role of endothelial interleukin-8/NADPH oxidase axis in sepsis2010

    • 著者名/発表者名
      Miyoshi T
    • 雑誌名

      Immunology

      巻: 131 ページ: 331-339

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] ATRA症候群における血管透過性亢進病態形成への活性酸素関与の可能性の検討2009

    • 著者名/発表者名
      三好隆史
    • 学会等名
      日本血液学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-10-23
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

URL: 

公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi