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酸化チタンナノチューブ構造制御による新しい生体活性型インプラントの開発

研究課題

研究課題/領域番号 21659444
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 補綴系歯学
研究機関大阪大学

研究代表者

矢谷 博文  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (80174530)

研究分担者 江草 宏  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (30379078)
関野 徹  東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (20226658)
研究期間 (年度) 2009 – 2010
研究課題ステータス 完了 (2010年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2009年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードチタン / ナノチューブ / 骨伝導 / インプラント / 骨組織再生
研究概要

近年、インプラント材料にナノテクノロジーを応用し、従来にない新しい機能性を見出そうとする研究が盛んにすすめられている。材料のナノ化およびその均質な形状の付与は、新規機能を発揮する可能性を秘めている。本研究の目的は、チタン表面に安価・容易な方法で「酸化チタンナノチューブ(TNT)」を合成し、この構造制御によって、新規インプラント材料の開発に結びつけることである。本研究計画の初年度には、低温化学合成法の条件検討から、高度な縦横比を示すチューブ構造のTNT層で覆われたチタン表面の作製に成功している。本年度は、TNTがCa^<2+>あるいはPO_4^<3->に対して高い吸着能を有することを明らかにした。また、0.1-1ppmのTNT粉末は、ラット骨髄由来間葉系幹細胞(rMSC)に対して著明な細胞毒性を示さず、骨芽細胞分化の指標であるアルカリフォスファターゼ活性を促進するという知見を得ている。したがって、TNT粉末は生体適合性を有した材料であり、さらに骨芽細胞分化を促進する作用を有する可能性が示唆される。さらに,TNTプレート表面にrMSCを播種して骨芽細胞への分化誘導を行った結果,チタンプレートを用いた場合と比較して、TNTプレート表面にはより多くのCaよびPが検出され、rMSCが細胞外基質の石灰化を示す骨芽細胞に効率的に分化することが明らかとなった。このように、TNTプレートはアパタイト成分吸着能を有し、培養細胞に対して細胞接着、増殖、分化誘導能を示す。したがって、TNT表面を有するチタン材料は、骨伝導能を有する医療材料として有用である可能性が示唆された。今後、TNTの構造面などを、より生体内での骨伝導に適した条件に改良にすることで、従来のチタンインプラント材料の骨伝導能を上回る性質を付与できることが期待される。

報告書

(2件)
  • 2010 実績報告書
  • 2009 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] チタン金属表面における酸化チタンナノチューブの合成と生体適合性2009

    • 著者名/発表者名
      西田尚敬, 江草宏, 中村隆志, 山本一世, 矢谷博文
    • 学会等名
      第54回日本歯科理工学会
    • 発表場所
      鹿児島
    • 年月日
      2009-10-02
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 低温化学合成によるチタニアナノチューブの析出と生体適合性2009

    • 著者名/発表者名
      西田尚敬, 江草宏, 三浦治郎, 中村隆志, 山本一世, 矢谷博文
    • 学会等名
      第118回日本補綴歯科学会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2009-06-07
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書

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公開日: 2009-04-01   更新日: 2016-04-21  

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