研究課題/領域番号 |
21659457
|
研究種目 |
挑戦的萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
歯科医用工学・再生歯学
|
研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
中村 浩彰 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (50227930)
|
研究分担者 |
細矢 明宏 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (70350824)
雪田 聡 松本歯科大学, 歯学部, 助教 (80401214)
二宮 禎 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (00360222)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2010
|
研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2009年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 歯根膜細胞 / 歯周組織再生 / 組織幹細胞 / 骨芽細胞 / Side Population / FACA / 細胞移植 / 免疫組織化学 / Side population / 石灰化 / FACS / マイクロアレイ |
研究概要 |
歯根膜細胞の再生歯科医療への応用の可能性について検討するために、組織幹細胞を多く含むSP(Side Population)細胞のin vivo移植実験を行い、その骨形成能について解析した。GFP(Green Fluorescent Protein)発現ラット臼歯の歯根膜細胞からSP細胞およびMP(Main Ppopulation)細胞を分離し、ハイドロキシアパタイト上で培養後、野生型ラットの皮下組織に移植した。移植4週目ではSP細胞移植群ではハイドロキシアパタイトに接してアリザリンレッド陽性の石灰化基質が形成され、骨シアロタンパク質、オステオポンチンを含む骨組織であることが免疫組織化学的に明らかとなった。また、GFP陽性細胞が骨組織に接して認められたことから、歯根膜細胞由来SP細胞が骨芽細胞に分化することが示唆された。一方、MP細胞の移植後4週では骨組織形成はほとんどみられなかった。SP細胞移植後12週では、骨組織量は増加し、骨基質内にみられる骨細胞がGFP陽性であったことから、歯根膜細胞由来SP細胞は骨細胞に最終分化することがわかった。さらに、骨基質には破骨細胞も接着して認められたことから、SP細胞によって形成された骨組織は正常な骨組織と同様にリモデリングされ、生体に適合した組織であることがわかった。本研究により、歯根膜由来SP細胞は骨芽細胞や骨細胞に分化して骨組織を形成することから、歯周組織再生医療において有用な細胞であること明らかとなった。しかし、幹細胞維持のために必須な遺伝子群については明らかにすることはできず、歯根膜組織幹細胞の誘導については今後の課題である。
|