研究課題/領域番号 |
21659468
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
浜川 裕之 愛媛大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20127905)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2010年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2009年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 口腔癌 / 血清 / microRNA / 早期診断 |
研究概要 |
近年、血清中にRNaseに対して安定した形状でmicroRNA(miRNA)が存在することが明らかにされ、癌を含む種々の疾病においてそのバイオマーカーとしての有用性が報告されている。そこで、本研究では口腔癌の早期発見を可能にする血清miRNAの同定を試みた。最初に、口腔癌患者10名および健常者10名より採血を行い、それぞれ血清を分離した。つづいて、各血清0.5mlよりmiRNAを抽出し、マイクロアレイによる網羅的発現解析を行った。その結果、口腔癌患者血清にのみ存在するmiRNAを84種類、健常者血清にのみ存在するmiRNAを125種類同定した。また、口腔癌患者血清と健常者血清における存在量の比が2倍以上のmiRNAを17種類同定した。さらに、存在量が検体間で全く変わらないmiRNAを6種類同定した。これらのmiRNAは検出対象とするmiRNAの存在量を検体間補正する際に有用な内部基準として使用できる。次に、血清由来miRNAを検体としたリアルタイム定量化RT-PCR法にて特定のmiRNAの定量解析を試みたところ、内部基準を用いることにより検体間の存在量を比較することが可能であった。以上の結果は、特定の血清由来miRNAの存在を検出することにより口腔癌の発見が可能であることを示唆している。今後、miRNAを検出対象とした少量の血液のみを用いた口腔癌のスクリーニング検査の確立が期待できる。
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