研究概要 |
超高齢少子社会において,年金・医療・介護・子育ての分野で多くの課題を抱えている.特に介護の現状は,年々増大する介護需要に対して,供給側の源泉である財源と人材の不足に対処する有効な解決策が見出されていなかった. (1) そこで本研究では,地域住民の健康をサポートするウエルネスコミュニティ群の新しい形成方法を検討し,この社会実験が受け入れられるか否かシミュレーションで確認するために社会調査を実施した.調査は2010年10月~12月に広島県三原市,徳島県徳島市,香川県高松市の3市で実施し247名から回答を得た.今回の調査結果を踏まえ,具体的なスキームにより理解を得ることが必要であり,今後への検討課題とする. (2) 共同研究者の先行研究や結果からも,新ITヘルスケアは自立可能な高齢者および医療関係職を目指す学生にも高い評価を得ている.今後はITなど新しい技術の恩恵を受ける機会が少ない高齢者への技術的サポートが増える一助となるよう,さらなる検証を進めていきたい. (3) 先行研究では明らかにできなかった高齢者の運動機能および心身機能に特徴ある傾向について,徳島県内の2施設40名を対象に,ITヘルスケアメニュー「モグラたたき」に絞ってビデオ録画を行うと同時に,運動および心身機能評価を行った.現在,これらから研究テーマである全人的評価についてと,看護と工学の連携モデルの示唆を得るためのデータ解析および論文作成中である.この基礎研究から発展できるテーマを今後の研究で行っていく. 上記の詳細結果は今後論文などで発表していく予定である.
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