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知覚‐運動系におけるベイズ統合の神経機序

研究課題

研究課題/領域番号 21670004
研究種目

若手研究(S)

配分区分補助金
研究分野 身体教育学
研究機関山口大学

研究代表者

宮崎 真  山口大学, 時間学研究所, 教授 (30392202)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
89,960千円 (直接経費: 69,200千円、間接経費: 20,760千円)
2012年度: 19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)
2011年度: 19,110千円 (直接経費: 14,700千円、間接経費: 4,410千円)
2010年度: 19,630千円 (直接経費: 15,100千円、間接経費: 4,530千円)
2009年度: 32,110千円 (直接経費: 24,700千円、間接経費: 7,410千円)
キーワード脳高次機能 / 知覚 / 運動制御 / ベイズモデル / 学習
研究実績の概要

心理物理学的手法による研究では,次の二つの知見について追加測定および解析を実施して,その拡充・確証作業を進めた:1) 眼球運動および視覚刺激の空間的位置を手がかりにすることにより複数の事前分布の同時獲得が可能となる (Nagai, Suzuki, Miyazaki, Kitazawa.近刊), 2) 視-聴覚の時間順序判断でも lag adaptation の作用を無効化すれば,ベイズ統合モデルの予見と一致する心理物理関数の変化が観測される (Yamamoto, Miyazaki, Iwano, Kitazawa.改訂中).
神経生理学的測定による研究では,fMRIおよびEEGを用いた実験を中心に推進した.我々は上記の知見 2) のように時間順序判断におけるベイズ統合の広汎性を確認した一方で、ベイズ統合が作用しない課題が存在することも発見した.即ち,その課題を統制条件とし,時間順序判断中の脳活動から統制課題中の脳活動を差し引くことにより,ベイズ統合への関与が仮定される脳部位を特定することができる.これに基づき,fMRIを用いて16名の被験者を対象とした測定を行った結果,両側の背側運動前野 (PMd) と視床,左の腹側運動前野 (PMv) と後頭頂野 (PPC) の活動が認られた.また多重比較の補正を課さない場合,左の島皮質前部および右の小脳の活動も認められた.また,EEG測定では,Miyazaki et al (2006) に従い,左右の手に与える触覚刺激の時間差を左先/右先に偏向したガウス分布からサンプルする2条件を設定した.その条件下で時間順序判断を遂行中の被験者14名について測定を実施した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究では心理物理,fMRI, EEG, TMS, 反射という5つの測定法の利用を設定し,これまでに心理物理学的知見の拡充,fMRIによる時間順序判断における関連脳部位活動の候補の同定,EEGによる関連脳活動の時間的推移の特定の3つが進められている.加えて,TMSについても,ベイズ統合と機能的類似点を有する神経心理課題を用いた共同研究で成果が得られており,現時点までの達成度としておおむね順調と判断できる.

今後の研究の推進方策

今後の重点課題として、fMRIで特定された関連脳部位候補を対象としたTMS実験の拡充があげられる。また、伸張反射測定による下位中枢神経系のベイズ統合への関与の検証も開始する。後者ついては専用刺激機器の作成・調整に難航を来たした.この問題を克服するため,伸張反射測定研究に関して国際的にも有数の成果を有し,その専用機器に関する豊富な運用実績を有する中澤研究室 (東京大学) との共同研究を開始した.

評価記号
検証結果 (区分)

A

報告書

(2件)
  • 2014 研究進捗評価(検証) ( PDF )
  • 2011 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Neurophysiological and dynamical control principles underlying variable and stereotyped movement patterns in the process of motor skill acquisition2011

    • 著者名/発表者名
      Kudo K, Miyazaki M, Sekiguchi H, Kadota H, Fujii S, Miura A, Yoshie M, Nakata H
    • 雑誌名

      Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics

      巻: 15(8) ページ: 942-953

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 知覚‐運動系におけるベイズ統合-ヒット率を最大にするための脳の方略2011

    • 著者名/発表者名
      坂本梢, 宮崎真
    • 雑誌名

      高知工科大学紀要

      巻: 8(1) ページ: 9-15

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 身体知覚の時空間的適応性2012

    • 著者名/発表者名
      宮崎真
    • 学会等名
      最先端・次世代研究開発支援プログラム シンポジウム『失われた感覚を取り戻す―脳との対話によるリハビリ支援ロボットテクノロジー』
    • 発表場所
      早稲田大学(東京)
    • 年月日
      2012-03-01
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 招待講演
  • [備考] 科研費若手(S) 研究概要

    • URL

      http://www.rits.yamaguchi-u.ac.jp/?page_id=43

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [備考] Researchmap

    • URL

      http://researchmap.jp/miyazakimakoto/

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

URL: 

公開日: 2009-04-01   更新日: 2019-07-29  

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