配分額 *注記 |
27,040千円 (直接経費: 20,800千円、間接経費: 6,240千円)
2011年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2010年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2009年度: 18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
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研究概要 |
粉体はその離散性ゆえにバルク(集団)としても通常の流体や固体とは異なる挙動を示す.そのため,粉体挙動の基礎的理解はまだ十分ではない.粉体の基礎理解を深めるために,本研究では特に粉体の作る抵抗力に注目することとした.最近になり,いくつかの研究グループが独立に粉体抵抗力についての実験を行い,それぞれに独立な結果を得ているが,それらは未だ統一的に理解されている状態にはない.以上のような状況を鑑み,本研究では「粉体と液滴の衝突」と「粉体層への固体塊低速侵入による抵抗力と壁圧力」という二種類の実験を行った.前者の実験から,これまで発見されなかった新たなクレーター形状を液滴と粉体の衝突により複数種発見することに成功した.更に,クレーター径の従うスケーリング則を無次元量を用いて見出し,現象を支配する基礎物理を解明した.一方,後者の実験より,低速の固体塊侵入により粉体層が作る抵抗力と壁圧力の関係を表す非線形なスケーリング則を導出した.このスケーリング則より,粉体中の圧力伝播の非線形性が粉体粒子境界での減衰や散逸の効果によりもたらされることを示すことに成功した.これらの実験により,粉体抵抗力の基礎物理的理解を深めることが出来たと言える.
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