配分額 *注記 |
22,750千円 (直接経費: 17,500千円、間接経費: 5,250千円)
2011年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2010年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2009年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
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研究概要 |
本年度も,複合体構造解析で解明を目指す電子伝達分配システムの内,主にクロロフィル合成の鍵酵素であるフェレドキシン依存性の暗所作動型プロトクロロフィリド還元酵素(DPOR)に的を絞って主に変異体構造解析を遂行した。その結果,DPORの触媒コンポーネントのうちBchBのC末端ヘリックスの中ほどにあるMet408をAlaに置換した変異体で、これまでは結晶中で電子密度を確認することのできなかったC末端ドメイン(約70残基)を電子密度中に確認することができた。今回初めて構造決定したC末端ドメインの構造は全く新しいフォールドをもつ小型の球状ドメインで非常に特徴的な表面電荷分布をとっていた。具体的には,正に帯電した領域を多く持ち,基質のクロロフィル前躯体がもつ負の電荷と非常によい相補性を示していた。基質取り込み機構に密接に関与している可能性を指摘することができたので、引き続き機能解析と併せて研究を推進していく。また,電子伝達コンポーネントであるBchLとフェレドキシンとの複合体構造解析を目指した試料調製も行っているが,現在までのところ安定にBchLタンパクを取ることが出来ず,結晶化には至っていない。 並行して、フェレドキシンへ還元電子を伝達する光化学系I反応中心とフェレドキシンとの結晶化条件の検討を行なっている。光化学系I反応中心単独の結晶化においても精製ロット差が大きく,安定して良質な結晶を得ることが出来ていないので,引き続き精製の再現性を中心に研究を展開していく。
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