| 研究概要 |
本研究では逆関数プログラムを自動生成する逆化変換の実用化をめざし,関数適用に関して関数定義が決定的である,すなわち,いわゆるプログラムを形成する逆関数の関数定義を生成する逆化変換の開発を行った.さまざまな関数型プログラムへの応用を容易にするため,関数型プログラムの計算モデルの一つである項書換え系を扱った.まず,末尾再帰関数に特化した逆化変換を提案し,先行研究で提案した基本的な逆化変換に組込んだ.さらに,関数適用に関して決定性を持たない項書換え系の書換え規則の右辺をナローイング計算で解析し,可能な計算を保存したまま関数定義を具体化することで関数定義を決定化する手法を提案した.ナローイング計算を利用した決定化手法を逆化変換の後処理として利用することで,既存の逆化変換を改良することに成功した.提案した逆化変換を実装し,ウェブブラウザを介して項書換え系の逆化変換を行うサービスの提供を開始した.
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