研究概要 |
本研究では,マルチタスク実時間組込みソフトウェアの資源制約およびスケジューリング方式を考慮した性能要求の検証手法,および,性能要求を充足する範囲における設計パラメータ最適化手法を考案した.考案した検証手法では,与えられたマルチタスクソフトウェア仕様がスループット要求を満たすか否かの判定を優先権付きストップウォッチペトリネットの検証に帰着して行う.また,最適化手法ではスループット要求の検証を繰り返しながら各タスクのタイムバジェットを自動的に緩和する.さらに,得られたタイムバジェット以内で実行できるための,各タスクプログラムの各ループの繰り返し回数やプロセッサ動作周波数を数理計画法により最適化する手法を考案した.考案した手法により,同じ性能をより低性能のリソースで実現するシステムの最適化を支援し,実時間ソフトウェア部品の異なる実行環境への再利用を容易化することができる.
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