研究概要 |
本研究では人工関節置換術のような骨組織の結合が求められるような場合において,間隙を効率的に補填し接触領域を確保すること,さらに早期osteointegrationを獲得することを可能にするためのアテロコラーゲンおよび骨補填材料をベースとしたバブル様スキャフォールドの開発に取り組んだ.研究目的を達成するためバブル様スキャフォールドの開発およびスキャフォールドが骨芽細胞の生存,増殖,分散等に与える影響についてin vitro実験による解析を行った.作成されたバブル様スキャフォールドは通常のコラーゲンゲルに対して約27倍の体積占有率を示した.本スキャフォールドは,細胞の生存に影響しないことを確認した.骨芽細胞の活性を示すアルカリフォスファターゼ活性は,本スキャフォールド群で増加の傾向が認められた.興味深いことに,気泡間に骨芽細胞が分布して海綿骨のような網目状の構造を呈することが認められた.
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