研究概要 |
在日外国人の滞在年数の長期化・定住化が進む中で,児童に対する効果的な安全教育プログラムの必要性が高まってきている.しかし,在日外国人児童の安全に関する現状は,十分に把握されていないようである.そこで,在日外国人児童を対象として,安全意識や知識,行動に関する質問紙調査を実施した.調査の結果,外国人児童は日本人児童に比べてIT機器の利用が進んでいること,安全意識は高いものの日本で教えられている安全知識についての理解が不十分であること,防犯ブザーの配布といった教育施策が取られていないこと等が指摘された.この結果から,日本人児童向けの教育内容や本国での教育内容を流用するだけでは不十分であることが明らかとなった.外国人児童に対して,効果的な安全教育の機会をどのように提供することができるのか,多方面からの検討の必要性が示唆された.
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