研究概要 |
Web教材を利用した講義が進められる中,学習者のログ(学習者の操作履歴,小テストに対する解答履歴など)を利用して教師による教材改善を促す研究が盛んに行われている.先行研究では,学習者の操作履歴やその時間的関係から学習行動パターンを解析する研究が主であるが,学習ログのみでは学習状態を詳細に分析し,その状態に至った原因を追究することは困難である.例えば,学習者の操作に変化が見られない場合その原因が,学習者が眠ってしまっているのか,興味を持って集中して学習しているのか,授業内容が分からずに困っているのかなど,詳細な学習状態を把握することは難しい.従って,本研究では,講義中の学習者から取得した生体情報(脳波,眼球運動,視線など)と学習ログから,各瞬間における学習者の内的状態を考慮した学習状況を解析しリアルタイムに可視化することで,教師による授業の改善を促す.加えて,学習状態を確認すると同時に教材を簡便に編集し改善できるツールを併せて開発することにより統合的な教材改善システムを提案する.
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