研究課題
若手研究(B)
本研究では、全球化学輸送モデルとタグ・トレーサー手法を用い、各種汚染域からの汚染物質の寄与とその過去30年間の変動を検討した。本モデル計算では、地表におけるオゾンや黒色炭素(BC)などのエアロゾルの長期変動傾向は、主に人間活動によるエミッション増加の結果であると示唆されたが、オゾンについては、熱帯域や南半球において、温暖化による長期的な気候変動の影響も顕著であった。本研究では、タグ・トレーサー手法を応用し、このような温暖化やENSOなどによる短期気候変動によるオゾン場の変動を輸送と化学のそれぞれの過程に分離した。この結果、ENSOによるオゾン変動は、輸送パターンの変動が主因であり、温暖化等の長期的な気候変動については、化学過程の変動が主に影響していることが示された。BCについても、極域への輸送量増加について、南米・アフリカや欧州・北米からの長距離輸送量の変化について定量化した。また、領域大気質モデル(WRF-chem)を用いたアジア域大気質とアジア外からの汚染物質流入量変動の影響の過去再現計算も実施し、全球モデルによる計算結果との整合性などを検証した。
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