研究課題/領域番号 |
21710018
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 京都大学 (2011) 総合地球環境学研究所 (2009-2010) |
研究代表者 |
山本 圭香 京都大学, 大学院・理学研究科, 研究員 (40452263)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2011年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2009年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 衛星重力ミッション / GRACE / 陸域貯留量変化 / 気候システム変動 / 南極氷床変動 / 衞星重力ミッション |
研究概要 |
昨年度の研究において、テストケースとしてインドシナ半島の陸水質量変動の経年変化をひきおこす主要因を調べた際に、インド洋ダイポール現象の気候インデックスの時系列と、インドシナ半島の陸水経年質量変動が良く相関していることが示された。本年度は、時系列だけでなく質量変動の広域の空間分布についても調べることによって上記の結果を検証するとともに、インドシナ半島だけでなく、よりグローバルなスケールでの陸水質量変動の要因について考察をおこなった。GRACEから得られた環インド洋域(海洋部分を含む)での経年質量変動のグリッドデータの時系列に対してEOF解析をおこなった結果、得られた成分のうちの主要な成分は当初の予想通り、グローバルスケールでの気候システム変動の影響が大きく、エルニーニョ、インド洋ダイポール、太平洋10年振動の既知の気候変動パターンと良い相関を示した。インドシナ半島ではこれら影響のうち、インド洋ダイポールの影響が卓越していることも示され、この結果は昨年度の研究の検証ともなった。また、GRACEデータの特性を生かし、これらの影響を質量の値として定量的に評価、ディスカッションした。 上記の気候システム変動の影響は、本研究が最終目標とするより長期的な水の滞留時間を見積もる目的については分離、除去して扱わなければならないものであるため、得られた値を用いてそれを全体の陸水質量変動から除去した。こうして得られた成分と、昨年度・一昨年度の研究において見積もられた氷床の経年変化の影響、及び、海の質量経年変化を総合することにより、より長期的な視点に立った2002年以降約10年間の地球上の水質量の経年変化を得ることができた。最後にこの結果を、これまで主として現場観測ベースで作成されてきた水滞留時間のグローバルマップと比較し、その妥当性、相違点等について検証をおこなった。
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