研究課題/領域番号 |
21710062
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
白石 一乗 大阪府立大学, 産学官連携機構, 助教 (40347513)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2010年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2009年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 神経幹細胞 / 不死化 / 放射線抵抗性 / 神経幹細 / がん幹細胞 / がん幹細胞説 / 老化 |
研究概要 |
【緒言】本研究では正常神経幹細胞を実験的にがん化させることを目的として、マウス神経幹細胞を含むニューロスフェア形成細胞を長期間培養し、不死化させることを試みた。 【結果】ニューロスフェア形成細胞を3日毎に継代した場合も徐々に増殖能力が低下し、17~30回(平均22.9回)分裂した後に増殖が停止した。一方、10日毎に継代した場合、8継代を超えたあたりから、一定以上の増殖率を保つようになった。現在、分裂回数は100回を越えており不死化したものと思われる。この不死化細胞の染色体解析の結果、多くの細胞で核型の不安定化が見られたが一部の細胞では正常2倍体を保っていた。また、コロニーアッセイ法によって放射線感受性を求めたところ、ニューロスフェア形成細胞は繊維芽細胞に比べて、僅かに感受性であった。しかしながら、これまで報告にあったCD133陽性ニューロスフェア形成細胞における放射線抵抗性の亢進は認められなかった。また、これらの放射線修復動態を調べた結果、ニューロスフェアー形成細胞で早期の修復応答が確認された。これらの結果から、ニューロスフェアー形成細胞に含まれる神経幹細胞の放射線応答は分化した細胞とは異なることが示唆された。このことは放射線発がん過程を理解する過程での幹細胞の役割を知る上で、重要な知見である。
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