細胞膜のケミカルジェネティクス研究:Theonellamideの真の標的は何か?

• 研究課題/領域番号: 21710227
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 生物分子科学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 西村 慎一 京都大学, 薬学研究科, 助教 (30415260)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• 研究課題ステータス: 完了 (2010年度)
• 配分額: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円); 2010年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円); 2009年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
• キーワード: 海洋天然物 / 脂質生物学 / 分裂酵母 / ケミカルジェネティクス / ケミカルゲノミクス

研究概要

海綿に由来する抗真菌化合物theonellamideは細胞膜中のステロールと相互作用することで分裂酵母において細胞壁の異常合成を誘導する。本研究ではこの現象に着目して生体膜の恒常性を維持するメカニズムの解明を試みた。その結果、細胞骨格や細胞膜センサー等がtheonellamideの作用と密接な関連を持つことが明らかとなり、それらが細胞膜構造の維持に働いている可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] 細胞膜を撹乱する海洋天然物-セオネラミドはステロールに結合し、異常な細胞壁合成を誘導する- (2011)
  • 著者名/発表者名: 西村慎一, 掛谷秀昭, 吉田稔
  • 雑誌名: 化学と生物 49 ページ: 295-297
  • NAID: 10028273145
• [雑誌論文] プロファイリングによる化合物の作用解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 西村慎一, 吉田稔
  • 雑誌名: 化学 66 ページ: 51-56
• [雑誌論文] プロファイリングによる化合物の作用解析-セオネラミドの細胞内標的はステロールだった- (2011)
  • 著者名/発表者名: 西村慎一、吉田稔
  • 雑誌名: 化学 巻: 66 ページ: 51-56
  • NAID: 40017430640
• [雑誌論文] 細胞膜を撹乱する海洋天然物-セオネラミドはステロールに結合し、異常な細胞壁合成を誘導する- (2011)
  • 著者名/発表者名: 西村慎一、掛谷秀昭、吉田稔
  • 雑誌名: 化学と生物 巻: (印刷中)
  • NAID: 10028273145
• [雑誌論文] 新規有用天然有機化合物の開拓とケミカルバイオロジー研究 (2010)
  • 著者名/発表者名: 掛谷秀昭, 西村慎一
  • 雑誌名: 有機合成化学協会誌 68 ページ: 490-500
  • NAID: 10026868928
  • 査読あり
• [雑誌論文] Marine antifungal theonellamides target 3β-hydroxysterol toactivate Rho1 signaling. (2010)
  • 著者名/発表者名: Nishimura, S., et al.
  • 雑誌名: Nat.Chem.Biol. 6 ページ: 519-526
  • 査読あり
• [雑誌論文] Marine antifungal theonellamides target 3β-hydroxysterol to activate Rho1 signaling. (2010)
  • 著者名/発表者名: Shinichi Nishimura, et al.
  • 雑誌名: Nature Chemical Biology 巻: 6 ページ: 519-526
  • 査読あり
• [雑誌論文] 新規有用天然有機化合物の開拓とケミカルバイオロジー研究 (2010)
  • 著者名/発表者名: 掛谷秀昭、西村慎一
  • 雑誌名: 有機合成化学協会誌 巻: 68 ページ: 490-500
  • NAID: 10026868928
  • 査読あり
• [雑誌論文] Marine antifungal theonellamides target 3β-hydroxysterol to activate Rhol signaling
  • 著者名/発表者名: Shinichi Nishimura
  • 雑誌名: Nature Chemical Biology (印刷中)
  • 査読あり
• [学会発表] 海産抗真菌物質theonellamideの作用機序解明 (2010)
  • 著者名/発表者名: 西村慎一, 越智順子, 有田裕子, 松山晃久, 吉田稔, 掛谷秀昭.
  • 学会等名: 日本薬学会近畿支部会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2010-10-30
• [学会発表] 海産抗真菌物質theonellamideの作用機序解明 (2010)
  • 著者名/発表者名: 西村慎一, et al.
  • 学会等名: 日本薬学会近畿支部会
  • 発表場所: 摂南大学(大阪府)
  • 年月日: 2010-10-30
• [学会発表] Modes of action oftheonellamides, antifungal bicyclicpeptides from a marine sponge. (2010)
  • 著者名/発表者名: Nishimura, S., Matsunaga, S., Kakeya,H., Yoshida, M.
  • 学会等名: Pacifichem2010
  • 発表場所: Hawaii,U.S.A.
• [学会発表] ステロールを標的とするtheonellamideの作用機序解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 西村慎一, 越智順子, 有田裕子, 松山晃久, 松永茂樹, 吉田稔, 掛谷秀昭
  • 学会等名: 第5回日本ケミカルバイオロジー学会年会
  • 発表場所: 神奈川
• [学会発表] ステロールを標的とするtheonellamideの作用機序解析 (2010)
  • 著者名/発表者名: 西村慎一, et al.
  • 学会等名: 第5回 ケミカルバイオロジー学会年会
  • 発表場所: 慶応義塾大学(神奈川県)
• [学会発表] Modes of action of theonellamides, antifungal bicyclic peptides from a marine sponge (2010)
  • 著者名/発表者名: Shinichi Nishimura, et al.
  • 学会等名: Pacifichem 2010
  • 発表場所: Hilton Hawaiian Village (Hawaii, U.S.A.)
• [学会発表] Regulation of sterol localization revealed by chemical genetics using the onellamide. (2009)
  • 著者名/発表者名: Nishimura, S., Matsuyama, A., Yoshida,M., Matsunaga, S., Kakeya, H.
  • 学会等名: The 5th International Fission Yeast Meeting.
  • 発表場所: Tokyo, Japan.
• [学会発表] ステロールを標的とするtheonellamide類が誘導する分裂酵母の形態異常 (2009)
  • 著者名/発表者名: 西村慎一, 松山晃久, 松永茂樹, 掛谷秀昭, 吉田稔
  • 学会等名: 第42回酵母遺伝学フォーラム研究報告会
  • 発表場所: 茨城
• [学会発表] ステロールを標的とするtheonellamide類が誘導する分裂酵母の形態異常 (2009)
  • 著者名/発表者名: 西村慎一
  • 学会等名: 第42回酵母遺伝学フォーラム研究報告会
  • 発表場所: 茨城、筑波
• [学会発表] Regulation of sterol localization revealed by chemical genetics using theonellamide (2009)
  • 著者名/発表者名: Shinichi Nishimura
  • 学会等名: The 5th international fission yeast meeting
  • 発表場所: 東京、代々木