研究課題/領域番号 |
21720280
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
考古学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高倉 純 北海道大学, 大学院・文学研究科, 助教 (30344534)
|
研究期間 (年度) |
2009 – 2011
|
研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2011年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2010年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2009年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 石器 / 北東アジア / 押圧剥離法 / 細石刃 / 旧石器時代 / 考古学 |
研究概要 |
本研究では、北東アジア地域にひろく分布している細石刃石器群における剥離方法の同定をおこない、当該地域の細石刃石器群を特徴づけるとされる押圧細石刃剥離方法が、いつ頃、どのような過程で出現し、展開していったのかを明らかにすることを目的とした。本研究では、第一に北海道の黒曜石が用いられている細石刃石器群から得られている接合資料を対象に、フラクチャー・ウィングの分析を通して剥離方法の同定をおこない、石器群のライフヒストリーのなかでの剥離方法を検討した。第二に、北東アジア諸地域の細石刃石器群におけるライフヒストリーを詳細に比較分析し、そこでどのような剥離方法が行使されているのか推定を試みた。また、細石刃石器群の年代的位置づけと自然環境との対応関係を知るために、放射性炭素年代測定の結果を集成・精査し、押圧細石刃剥離方法の出現の年代を調査した。分析の結果、以下のことが判明した。まず北海道の細石刃石器群では、出現段階から細石刃剥離は押圧剥離法によっていたことが明らかとなった。北東アジア諸地域でも同様に細石刃石器群の出現段階において細石刃剥離は押圧剥離法によっていたと推定され、その出現年代を調べてみると、いずれもLGMの古相段階(較正年代で24, 000年前)であることが判明した。地域間では石器群の技術的な多様性があることも確認された。これらのことから、北東アジアにおける細石刃石器群の出現には多元的なプロセスが推定されることになった。
|