失われた10年の銀行の企業救済とショック療法に関する実証的研究

• 研究課題/領域番号: 21730259
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 財政学・金融論
• 研究機関: 中央大学 (2010); 千葉商科大学 (2009)
• 研究代表者: 鯉渕 賢 中央大学, 商学部, 准教授 (60361672)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• 研究課題ステータス: 完了 (2010年度)
• 配分額: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円); 2010年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円); 2009年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
• キーワード: 債権放棄 / 法的整理 / 銀行企業間関係 / 失われた10年 / インボイス通貨 / 為替リスク管理 / 日本企業

研究概要

研究実施計画に関連する研究テーマについて1編の英語論文(単著)の書籍掲載決定、1回の海外学会発表(単独)を行った。本研究は、共に1998年から2004年にかけての日本の主な債権放棄(私的整理)事例と同期間に法的整理に移行した事例をサンプルとして、債権放棄と法的整理の選択に関する決定要因を分析した。近年の大企業の企業再建における債権放棄の選択は、再建企業自身の収益性に加えて過去からの長期継続的な銀行企業間関係の親密度によって決定されていた。また、銀行自身の不採算企業への融資戦略、倒産法制の整備や産業再生機構による支援などの新しい企業再建の枠組みも、大企業が債権放棄を選択する誘因に統計的に有意な影響を与えていた。

研究成果

• [雑誌論文] Debt forgiveness during the Japan's Lost Decade (2012)
  • 著者名/発表者名: Satoshi Koibuchi
  • 雑誌名: Research Handbook on International Banking and Finance, Edward Elgar, Chapter(J.Barth, C.Whilborg, C.Lin, eds) 32掲載決定(印刷中、公刊予定)
• [雑誌論文] Debt forgiveness during the Japan's Lost Decade (2011)
  • 著者名/発表者名: Satoshi Koibuchi
  • 雑誌名: Research Handbook on International Banking and Finance(J.Barth, C.Whilborg, C.Lin, eds) 巻: (掲載決定(印刷中))
• [雑誌論文] インボイス通貨の決定要因とアジア共通通貨バスケットの課題 (2009)
  • 著者名/発表者名: 鯉渕賢、伊藤隆敏、佐藤清隆、清水順子
  • 雑誌名: RIETI Discussion Paper 09-J-013
  • 査読あり
• [学会発表] Determinants of Bank-led Rescues in Japan : A Governance Perspective (2010)
  • 著者名/発表者名: Satoshi Koibuchi
  • 学会等名: Asia Pacific Economic Association (APEA) Conference
  • 発表場所: 香港
  • 年月日: 2010-07-09
• [学会発表] How did Japanese banks rescue their large distressed clients? Evidence from debt forgiveness and bankruptcies during the lost decade (2009)
  • 著者名/発表者名: 鯉渕賢
  • 学会等名: Asia Pacific Economic Association(APEA)
  • 発表場所: University of California Santa Cruz
  • 年月日: 2009-06-28
• [学会発表] インボイス通貨の決定要因とアジア共通通貨バスケットの課題 (2009)
  • 著者名/発表者名: 鯉渕賢
  • 学会等名: 日本金融学会
  • 発表場所: 東京大学
  • 年月日: 2009-05-16
• [備考]
  • URL: http://ir.c.chuo-u.ac.jp/researcher/profile/00015009.html