研究概要 |
日豪の大学におけるムスリム学生の宗教的ニーズへの対応には現状として大きな違いがあるが,キャンパス人口の文化的多様性の拡大にともない,大学における政教分離政策や,資源分配における平等・公正・ニーズのとらえ方などにおいて,日本の大学は変化にさらされている。留学生増員政策において先行するオーストラリアの大学の事例研究からは,留学生の経営的重要性が大きい地方の小規模大学において,高等教育の市場化・グローバル化が,大学における多文化主義の推進や,周辺地域におけるイスラーム理解・エスニック関係改善を導く事例が確認された。
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