研究課題/領域番号 |
21740017
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
源 泰幸 京都大学, 数理解析研究所, 研究員 (50527885)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2012年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2012年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2011年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2010年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2009年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 次数付き連接性 / Fano代数 / 極度に豊富 / 導来Gabriel位相 / 分数的Calabi-Yau代数 / 三角圏 / 三角圏の次元 / 導来圏 / 有限次元代数 / 非可換射影幾何学 |
研究概要 |
本研究の一つの対象は次数的連接な次数環である。特に、n-Fano代数のn+1前射影的代数が常に次数付き連接環であるかは幾何学的にも表現論的にも大きな問題であると思われる。しかし、次数付き連接性の一般的な性質に関しては基本的な事でも研究がされていない様であった。 私は次数付き連接性の研究から、極度に豊富(extremely ample)両側加群のテンソル代数が次数付き連接環である事の判定法を得た。応用として連接環を係数とする自由代数で不定元の次数を全て1にしたものは次数付き連接である事を示した。これは成り立って当然の様に思う方も多数居るだろうが、次数付きの仮定を外すと反例が知られていたので、十分に価値のある結果と言える。また上の判定法は一般の環に対して成り立つものであるが、n-Fano代数の場合に適用する事で、n+1前射影的代数の次数付き連接性とn Auslander-Reiten変換がある性質を満たす事との関係、特にnが2以下の場合は同値、を得た。 非可換空間の研究がもう一つの研究のテーマである。導来圏を非可換空間と見做すという観点からは環の局所化の範囲を環に限定するのは不自然であると考え、環のdg環としての局所化を研究する事にした。 古典的な環の局所化の理論では局所化の為のデータとしてはGabriel位相があった。私はこれの導来圏版、導来Gabriel位相を導入し、その基本的な性質を研究した。ホモロジー遺伝的局所化圏との一対一対応などが基本的な結果である。また、Efimov、Dwyer-Greenlees-Iyengerによる定理:可換ネーター局所環の完備化と剰余体の導来二重可換子環とは同型である、に概念的な証明を与え、主張を非可換ネーター半局所代数に一般化した。この一般化の応用として、n従順表現型代数(n-Fano代数の重要なクラス)のn正則成分を表現論的な言葉で記述出来る様になった。
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