研究概要 |
直接半導体でバンドギャップをゼロに近づけると,バンドの非放物線性が増大し,ついには線形分散を持ったDirac電子系が実現する.バンドギャップをさらに負にすると,バンドが重なってついにはセミメタル系(電子正孔系)となる.本研究ではこうしたDirac電子系やセミメタル系(電子正孔系)における多体効果の役割について考察した.特に (1) 強磁場下のグラフェンにおけるサイクロトロン共鳴 (2)アンバランスな電子正孔系における新奇対凝縮相 (3) 半導体カーボンナノチューブにおける荷電励起子と励起子分子 (4) 低次元電子正孔系のグローバル相図 (5) Dirac電子系の設計指針について考察し,これらの系に対する新しい知見を得た.
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