研究概要 |
本研究の目的は,希土類ドープ光ファイバーを延伸したナノファイバーとよばれる素子を用いて,単一光子源などの汎用性の高い量子光学デバイスを開発することであった.しかし,市販の希土類ドープファイバーではわずかに含まれる不純物の影響でナノファイバー化が困難であることが判明した.そこで研究計画を多少変更し,ナノファイバーの周囲に漏れ出すエバネッセント光と気体分子を用いて微弱光での非線形光-物質相互作用の実現を目指すことにした.具体的には,波長1.5ミクロンのアセチレン分子をターゲットとして,ナノファイバーを用いた飽和吸収分光を行い,10mW程度の弱いレーザー光でラムディップを観測することに成功した.
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