研究課題/領域番号 |
21740389
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
地球宇宙化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
渡邊 裕美子 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 助教 (20509939)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2011年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2010年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2009年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 同位体 / 年代測定 / 地球化学 / 炭酸塩 / 気候変動 / 熱帯 |
研究概要 |
本研究では、インドネシア・ジャワ島の鍾乳石中の炭素・酸素同位体比時系列データと降水観測量との比較を行うことにより、鍾乳石の古気候指標としての有効性を評価するとともに、気象データの無い、より古い時代に遡って鍾乳石中の炭素・酸素同位体比を測定することにより、過去の降水量を正確に復元することを目標としている。本年度は、主として下記2つの研究成果が得られた。【1】古気候指標の評価:東ジャワの鍾乳石2試料(BRI10a;BRI11a)について、成長縞の計数とウラン放射非平衡による絶対年代測定を行った。その結果、成長縞の計数値と年代測定値は、誤差の範囲内で一致した。従って、鍾乳石の成長縞は基本的に年縞であり、鍾乳石の成長に関する年代モデルを構築することができた。さらに、上記の鍾乳石2試料のうち、より形状が単純なBRI10aについて、過去50年間にわたり年々スケールで炭素・酸素同位体測定を行うための試料採取を行った。現在、質量分析計を調整し、同位体測定のための準備を進めている。今後、この分析結果をもとに降水量指標としての再評価を行うことを予定している。【2】古気候復元とその解析:西ジャワの鍾乳石(CIAW15a)の炭素・酸素同位体時系列データをウェブレット解析した。その結果、過去500年において炭素と酸素同位体比は良く似た変動を示し、ENSOと太陽活動が西ジャワの降水に重要な影響を与えている可能性があることが明らかになった。この成果は、西ジャワにおける降水を将来予測する上で重要な知見になると考えられる。
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