研究課題/領域番号 |
21750023
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
長岡 修平 慶應義塾大学, 理工学部, 助教 (60509933)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2011年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2010年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2009年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | クラスター / ソフトランディング / 表面増強効果 / 有機単分子膜 / 有機金属錯体 / 水素吸着 / 気相科学 / 表面科学 / 質量分析 / 自己組織化単分子膜 / 表面反応 / 気相合成化学 / イオン検出器 / 金属酸化物表面 / 赤外吸収分光 / 熱脱離分光法 |
研究概要 |
気相クラスターの有する新奇な機能性を利用したナノデバイスの創成を目的し、単一組成のクラスターを固体表面上に集積・デザイン手法の開発ならびにそれらの機能性を評価する実験システムを考案してきた。固体基板としては金属基板をはじめ、可視光透過性の透明電極としてデバイスに広く使用されているITOならびに酸化スズといった金属酸化物の利用をも可能とした。デバイス製作するうえで、下地基板の多様性は極めて重要であり、これによりクラスターの有する磁気特性、光学特性さらには触媒特性を活かした多様なデバイスを創成するが可能となる。一方で、気相クラスターは生成量が極めて少なく、その検出には高感度化が強く望まれるため、表面増強分光法の開発も同時に行った。クラスター蒸着基板に対し、溶液中レーザー蒸発法にて合成した金ナノ粒子を予め塗布したところ、赤外吸収分光の増強効果が確認され、固体基板に担持した微量クラスターの高感度検出に成功した。さらに金ナノ粒子表面をチオール分子により保護することで、局所的なナノ粒子-クラスター間の化学的相互作用を低減することも可能とした。本研究で標的とした有機金属クラスターの機能性としては、磁気特性、光特性、さらには水素吸着特性が期待されているが、近年の再生可能エネルギー問題の重要性を加味し、本年度はクラスターの水素吸着特性に関して詳細な検証を行った。その結果、クラスターを構成する遷移金属の種類を変化させることで、水素の吸着量が劇的に変化することが見出され、さらにその吸着量は遷移金属の価電子数に大きく影響することを実験的に初めて立証することに成功した。
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