研究課題/領域番号 |
21750142
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
北浦 良 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (50394903)
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研究期間 (年度) |
2009 – 2010
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研究課題ステータス |
完了 (2010年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2010年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2009年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ナノチューブ / 透過型電子顕微鏡 / デバイス特性 / カーボンナノチューブ / 電子線回折 / 電気二重層トランジスタ / 磁気物性 / ナノワイヤー / 電気伝導度 |
研究概要 |
化学気相成長法による高純度、高品質カーボンナノチューブの合成を行うとともに、合成したカーボンナノチューブが有する1次元ナノ空間をナノ反応場として用いることで、さまざまな低次元ナノ構造体を系統的に作り出すことを試みた。その結果、太さが原子1つ分でしかない金属ワイヤをはじめとして、通常の反応器を用いることでは合成が極めて困難な物質を系統的に作り出すことに成功した。また、これらの物質について高分解能透過型電子顕微鏡を用いた構造研究を行ったところ、太さが2原子の金属ワイヤについて、らせん構造の動的生成・消滅を見出した。これは、円筒構造と球状の原子というらせんを生み出す要素が何も無いように見える場合でも、らせん構造が自然に出てくるということを原子スケールで直接見出した例として特筆される。また、合成したこれらの新規物質について、構造物性相関をより精密に議論するため、透過型電子顕微鏡を用いた構造解析とデバイス特性測定を始めとした物性計測を連動させた手法の開発を行った。具体的には、シリコン基板に幅0.5~5マイクロメートルの貫通チャネルを作成し、その両側に白金電極を配置したデバイスの作成を行った。この貫通チャネルに単一のナノチューブを置くことで、TEMによる構造解析が可能となり、かつ電子物性の計測も可能となる。本手法をナノチューブに適用することで、カイラリティの同定と電気二重層トランジスタ特性の測定を同一のナノチューブに行うことに成功した。
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