研究概要 |
本研究は,微細な縦溝(マイクログルーブ)が付加された二次元矩形粗面上に発達する乱流境界層について,微細な縦溝により導入された粗さ要素のスパン方向3次元性が平均量および乱流量に与える影響を調査した.境界層の発達は,微細な縦溝によりほとんど影響を受けない.それに対応して,流れ方向平均速度および乱れ強さ分布は外層領域において2次元粗面流の結果と良好に一致する.一方,粗面壁近傍において粗さ要素間溝中央位置における流れ方向平均速度および乱れ強さ分布は, 2次元粗面流の結果に比べ増加する.壁近傍場での詳細な計測から,粗さ要素間溝部上流側において平均速度および乱れ強さ分布は微細な縦溝後方で増加,微細な縦溝間要素後方で減少するスパン方向に周期的な変化をする.粗面壁に作用する抗力は2次元粗面流の結果とほぼ一致するが,粗さ要素表面圧力分布から評価された仮想壁面高さ位置は2次元粗面流に比べ下方に移動する.
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