研究概要 |
非線形動力学理論と複雑ネットワーク理論の視点から,旋回流を伴う希薄予混合火炎の不安定な火炎面挙動の決定論的性質を明らかにした.火炎面挙動の決定論的性質の抽出には, 位相空間内の軌道群の平行度を定量化する並進誤差法とニューラルネットワークに基づく動径基底関数ネットワーク法を用いた.これらの手法を用いることで,火炎面挙動の時間変動から構築される位相空間内の軌道群の動的特徴は低次元の決定論的カオスであることが明らかとなった.さらに,火炎面挙動の時間変動は,短期予測可能・長期予測不可能の特徴を有することも明らかとなった.また,浮力と遠心力による流体力学的な不安定によって生じる燃焼生成物内の渦挙動が,火炎面挙動を不安定化させることも明らかとなった.
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