研究概要 |
本研究は,申請者が提案した新型インホイール駆動システムの性能検証と設計を行うものである。本研究を実施することによって,提案システムを用いた場合では,従来のインホイールモータシステムの欠点であったバネ下荷重増加の問題を解決し,乗り心地や接地性を改善できることが数値シミュレーションより確認できた。さらに,提案システムではモータのトルク反力を用いることで車体のピッチ角変化も抑制できることができ,新たな付加価値を持ったシステムであることが確認できた。一方,遺伝的アルゴリズムを用いた設計法を構築し,それを用いることで,将来の試作検証に向けた基本設計を行うことができた。 提案システムには様々な利点があり,それを用いると環境性能と快適性などを高いレベルで両立する電気自動車が実現できる可能性がある。高性能な電気自動車を提供することで,電気自動車普及の促進に貢献し,地球環境を大きく改善できると考える。本研究によって,提案システムの有効性の確認と基本設計を行うことができたため,今後,試作機を製作し実験的に提案システムの性能を検証していきたい。
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